正月三箇日が終わった。 若い頃は、あれほど嬉しく楽しかった三箇日も、この歳になるとこれといった感慨もなく、退屈でしかない。
朝食は、とりあえず雑煮を食べる。 餅は、子供のころから好物なので、正月でなくてもよく食べている。 昆布で出汁を取り、具なしの味噌仕立て、極めてシンプルなものに、削り鰹をたっぷりのせて食べる。 やっぱり、食べ慣れた福井の雑煮は美味い。
元日の新聞2紙は、どっさりとしたボリュームのものが、配達される。 第1部から第5部などと、ページ数は大げさだが、読むべきところは日頃のものとさほど変わりがない。 1、2時間でさっと読み、TV欄をチエックし、興味のある番組を録画予約する。
10時半頃には年賀状が届く。 手書きのものは殆どないし、どれも宛名は年賀状印刷機だし、本文は決まりきった挨拶文なので、誰から来たかをつまらなく確認するだけである。 ただし、独自のメッセージを載せたものや、ひとこと添え書きしたものが数通あるので、これらには頬がゆるむ。
2日と3日には、箱根駅伝が朝7時から昼2時頃までTV中継されるので、そのチャンネルを観るともなく観るのが恒例になっている。 その間パソコンを開き、メールチエックしたり麻雀ゲームをしたりする。 やがてすることがなくなると、好きな作者の小説(防水カバーをかけた文庫本)を持って、風呂に入り1時間ほど読む。
たっぷりの汗を流せば、当然「ビール!ビール!」ということになる。 乾いたのどに流し込むビールは、「生きててよかった〜」最高に美味い。 自分で作った鍋料理をつつきながら、ダラダラと呑み続ける。 結局、今年も神社へ初詣にも行かず、アルコール漬けの正月三箇日が過ぎてしまったのである。
2023.1.5
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