『福井新聞』の「くらしの川柳」に入選した。 久しぶりだ。 これは自分へのお年玉″になった。
母亡くし 心の隙間 孫が埋め
昨年11月15日、義母を亡くしたときのことを作句した。 葬儀社の葬祭場での家族葬だったが、その通夜と葬儀の際、孫たちが騒いで駆け回る姿に触発された。
家族葬は初めての経験だった。 家族ということなので、こじんまりと簡素に行なわれるものと思っていた。 ところが、まったく違ったので驚いた。 会場の広さや祭壇など、通常のものを半分程度に縮小しただけで、お寺さんの読経などやること一式何ら変りない。 遺族以外にも弔問があり、献花も並んでいた。
全てが終ってから、喪主の義兄に葬儀社への支払いを訊ねると、予想をはるかに超える額だった。 葬儀社は隠れた優良企業で、成長産業であることを納得した次第である。
世間では、今日が仕事始めだ。 この年末年始はカレンダーが、12月27日(土曜)から昨日の1月4日まで9連休と、絵に描いたような並びになった。 こんなことは、自分の記憶では一度もなかったように思う。 勤め人の方にとっては、嬉しいお年玉になったことだろう。
私のベスト5漫画家ちばてつやは、昭和14年1月11日生まれだから86歳である。 この歳で月2回発行の小学館青年コミック誌「ビッグコミック」に連載を持っている。 毎回4ページながらフルカラーだ。 あの手塚治虫や藤子不二雄ⒶFの二人に石森章太郎など、次々と亡くなっていく中で未だに現役なのだから凄い。
この作品は『ひねもすのたり日記』で、単行本になって発行され続けている。 その最新号の第F巻を読んだ。 子供の頃中国の満州に住んでいて、戦後引き揚げに大変な苦労をしたことや、高齢になってからの入院生活など、深刻な体験が面白おかしく描かれている。 その中で、奥さんの掛け声で体操をさせられるシーンがある。
「体を左右にねじりましょうっ。イッチニーイ、サンのシイー」 「タ…タンマ。ワシは…もう85だぞっ。」 「まあ80過ぎてそこまで動ければ上出来ねっ。じゃあここで、お好きな格言をどーぞ。」 「えっ……?」 「ほらっ…生きてるだけで〜〜〜?」 「ご…『合格』……か?」 「それよそれっ。もっと元気におおきな声でっ。」 「い…生きてるだけで 合格っ!」
長年連れ添った夫婦の、ほのぼのとしたやりとりが愉快だ。 ユーモアたっぷりなのにズキン″と心を突き刺してくる。
そうだ。 そうなのだ。 生きてるだけでいいのだ。 生きてることが合格なのだ。 これこそが令和8年正月のお年玉だ!
2025.1.5
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