昨日に引き続き『PHP』12月号の記事を紹介しよう。 今回もお医者さんが書いている。 脳神経外科医の菅原道仁である。
「ムリせず楽しむ なまけ脳活」 人間の脳はそもそも、ムダなことやリスクを避けて、働きたがらない「なまけもの」。 そんな脳の特性に沿って、楽しく取り組め、人生を豊かにする脳活。 感情コントロール術で心も脳も元気に。
@期待は自分にかけよう
ストレスを抱えてしまう原因はズバリ、「相手に期待をするから」です。 そもそも他人は変えられないから、あまり期待しないほうがいい。 自分は自分で変えられますから、おおいに期待するのがいいでしょう。 「英語を話せるようになりたいな」 「運動してスリムになりたいな」 なりたい姿を目標にしてやってみると、心も脳も元気に。 昨日より今日、今日より明日、すてきな自分に変身できます。 他人に期待しないことこそ、ストレスを軽くする最大の秘訣なのです。
(神尾) 「相手に期待するから」相手が期待に反すると、腹が立つしストレスを抱えてしまう。 だから期待などしないことだ。 自分がやりたいことを、自分で納得のいくようにやるだけだ。 自分がなりたいことに、自分が努力してなるだけだ。 だから自分を信じて、自分に期待するだけだ。 そうすれば、他人にストレスなど抱える余地はない。
A期待よりも「工夫」をしよう
人間は、工夫や創造性を持つ生物でもあります。 本能に従うのと、創造力=工夫を働かせるのと、どちらが脳活になるか。 工夫することは、幸せにもつながります。 目的にフォーカスして実現できたら、ハッピー。
(神尾) 自分がやりたいことだからこそ「工夫」する。 自分がなりたいことだからこそ、努力もする。 工夫し努力しフォーカスするからこそ、目的を実現することができる。 他人に期待していては、目的を実現することなど不可能だ。 他力本願などお笑い草だ。 自力本願あるのみだ。
Bストレスを上手に解消しよう
ストレスの対症療法=感情コントロールを知っておきましょう。 もっとも簡単なのは「ボーッとする」こと。 お風呂に入りながら、ベランダで空を見上げながら、ソファーで目を閉じながら、ぼんやりするだけでOKです。 この状態は、記憶の整理や心の正常化を促します。 活動的なやり方もあります。 好きなスポーツや山歩きなどを楽しむと、体は疲れても、心は爽快になります。
(神尾) 他人に期待するからストレスを背負ってしまう。 大事なことは期待しないことだ。 だからといって、ストレスから逃れることは不可能に近い。 ボンヤリしたり体を動かすことで、ストレス解消を図ることになる。 その解消法に自分のベストなやり方を見つけることだ。 これさえやっていればすべてを忘れ、ご機嫌でいられる。 自分だけでやれることが絶対の条件となろう。
Cおだやかな心の秘訣は「忘れ力」
嫌なことに遭遇したときに大事になるのが「忘れ力」。 人は、感情が動いたことほど強く記憶します。 嫌なことがあった瞬間に感情が揺れ動くのは仕方のないことですが、それを頭の中で繰り返し思い出しても苦しさが増すばかりです。 紹介した感情コントロール術は、「忘れ力」を高める方法でもある。
(神尾) 嫌なことは何年たっても忘れることができない。 未だに幼稚園や小学校のころに嫌な思いしたことを覚えている。 一人でいるとき、突然、昔の嫌だったことが頭に浮かび、大声を上げてしまうことがある。 夜中に、昔嫌だったことが夢に出てきて、大声を上げて飛び起きてしまうことがある。 「忘れ力」を高めるといっても、それは無理だ。 70年間も心に沁みついてしまった嫌な記憶を消せる筈がない。 大切なことは嫌な記憶が蘇ったとき、いかにその苦しさに耐える強さを持ち続けるかということだ。 そんな自分に期待するだけだ。
2025.11.14
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