■ やる気を取り戻す2025.10.19


このエッセイを4日間も書けなかった。

13日に高岡の町を歩き、翌日14日は溢れんばかりの想いが、パソコンのキーをたたかせてくれた。
ところがそこでプッツンしてしまった。
久しぶりに13,000歩も歩いた疲れが一気に出たのだ。

新聞を読んでも、本を開いても、パソコンに向かっても、何をしてもボンヤリとして集中できないのだ。
空虚な時間が流れていく。
これではいけないと気分転換に、カレーを作ったり、本棚の整理をしたり、洗濯をしたり、するが気力が散漫で一点に集中していくことがない。

そこで昨日は朝9時ごろ家を出て、金融機関巡りをすることにした。
信金・銀行・郵便局・JAと、通帳記帳をして歩くのだ。
これで概ね町をひと回りすることになり、だらけた気分がシャキッとするかも知れない。
高岡歩きの疲れはまだ残っていたが、GパンにTシャツで外に出た。

気温は高く風が強くてどうなっているのかと思ったが、案外快適に歩けた。
信金・銀行・郵便局と記帳すると、どこも入金は利息だけ、出金は公共料金の他にカードやQR決済が思いの外あり驚く。
仕事を辞めてから、金融機関に出向くことがほとんどなくなり、経済社会から取り残されたようで寂しい。

次にJAを目指し歩いて行くと、仲間が家の前の駐車場で車のドアを閉めているのが見えた。
「おーい」
大きな声で呼んだつもりだが、聞こえないようだ。
今度は大きく手を打ち鳴らし、駐車場に小走りで駆け寄った。
「おはよう」
声をかけると笑顔を返してきた。
「柿を貰ってきた」
渋柿なので、これからアルコールで渋抜きをするとのことだ。
高岡歩きのことや次はどこを歩くかなど、とりとめのない話をしていると、1時間にもなってしまった。
仲間はいいものだ。

気分よくJAで記帳を済ますと、帰路に芦原温泉駅とイベント広場アフレアがある。
JR新幹線駅は改札口周辺が乗降客で混み合っていた。
イベント広場アフレアと駅前には多くの屋台店が出て、若い子で賑わっている。
新幹線が来て1年半になるが、駅はもとより駅周辺が劇的に生まれ変わり、歩いていると心が浮き立ってくる。

家に帰ればもうお昼時だ。
昨日作ったカレーを温め、水代わりの缶ビールを添えた。
カレーは一晩おくとなぜだか旨くなる。
久しぶりの昼に呑むビールがその旨さを倍にしてくれる。

「さあ〜やるぞ!」
元気が、気力が、集中力が、ようやく戻ってきた。

2025.10.19




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