「歩こう 歩こう 私は元気 ・・・」 アニメ「となりのトトロ」の挿入歌だったと思う。
歩くことが健康にいいことは、誰でも知っていることだ。 スマホには歩数計が標準装備されている。 いかにも「歩いています」といった人を、どこでも見かけるようになった。 お医者さんも「歩け」と勧めてくれる。 仲間も「今日は1万歩も歩いた」と自慢する。 それどころか、自分も熱心に歩いている。 いまや国あげての「歩こう 歩こう 私は元気 ・・・」の大合唱だ。
2025.7.8の『福井新聞』
「ウォーキングで健康長寿」 「『中程度』の早歩きが鍵」 (東京都健康長寿医療センター研究所 青柳幸利運動科学研究室長)
1日に8千歩、早歩き20分、ウォーキングを継続すれば、高齢者がかかりやすい多くの病気を予防できる。 ウォーキングは1万歩目標のイメージが強いが、大切なのは歩くスピードで、運動強度が「中程度」となる早歩きが健康と長寿の鍵になる。 中程度の目安は「何とか会話できるレベル」で、普段より10a広い歩幅で歩くこと。 毎日継続するのが難しければ、1週間単位で目標とする歩数と早歩きの時間が達成できればよい。 時間帯は夕方がお勧めで、睡眠の質が高まる。 1日5千歩、早歩き7.5分で、認知症、心疾患、脳卒中のリスクが低下。 1日8千歩、早歩き20分で、高血圧症、糖尿病、脂質異常症の予防、改善効果。
2025.7.25の『福井新聞』
「1日7千歩 幅広い効果」 「死亡半減、心血管病も抑制」 (シドニー大などのチーム 英医学誌ランセット・パブリック・ヘルス発表)
1日7千歩歩くと、2千歩の場合に比べて心血管病による死亡率が47%、認知症が37%、うつ症状が22%、2型糖尿病が14%減る。
これらを読んでいると、歩くことは「医者いらず」だということが分かる。 元来、私たちは当然のように歩いて生活していた。
幼稚園も小学校も毎日4㌖も歩いて通っていた。 中学校は30分以上も自転車で通学していた。 刈り取った稲は荷車に積んで稲架場(はさば)まで歩いて運んだ。 荷物はリヤカーで運んだ。 農作業でもちょっとしたものは一輪車で運んだ。
それが昭和40年代にマイカーブームがやってきてから、車で移動し車で運ぶようになった。 速い移動性と格段の利便性を手に入れた一方で、足腰が弱くなり健康性を失ってしまった。 挙句の果てが高い金を払って、スポーツジムに通うようになった。
スポーツジムに行くのは車だ。 その矛盾、その馬鹿さ加減に平気でいるのが、可笑しくもあり、悲し過ぎる。 でもスポーツジムに通うのはいいことだ。 歩けなくなっては通うことさえできない。
歩こう 歩こう 元気に歩こう 歩こう 歩こう 自分のために歩こう 歩こう 歩こう 楽しく歩こう 歩こう 歩こう あと10年は歩こう 歩こう 歩こう 感謝して歩こう
2025.10.12
|