『日本経済新聞』土曜日版の「NIKKEIプラス1」を楽しみにしていることは既に書いたとおりである。 今日2025.10.11の「NIKKEIプラス1」もなかなか良かった。 今回はその中から「元気の処方箋」を紹介しよう。
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「不安と共に慎重に歩む」
「今日の試験はうまくいくかな」「試合で勝てるかな」「初対面の人と面会、どうなるかな」。 私たちの生活には不安や緊張がまとわりついている。 通い慣れた道が、ある日雨水で泥まみれになっていたとしよう。 「足を滑らせたら大変」と不安を覚え、一歩一歩確かめながら慎重に進むに違いない。
不安は前に進むための安全装置で、生きるのに欠かせない本能的な機能といえる。 不安は願望・欲望″の裏返し。 試験や試合や面会がうまくいってほしい、といった思いが潜む。 逆に、その思いがなければ、不安など感じないはずである。
不安の対処は「回避」と「突入」の2つが主だ。 試験を受けるのを止めるといった回避は、一時的にはホッとするかもしれないが、裏側の願望や欲望から遠ざかるため、釈然としない気持ちが残りがちだ。
不安への対処でより望ましいのは突入である。 ポイントは不安を収めることに注力し過ぎないこと。 安全装置を働かせ、ドキドキと不安を感じたまま、願望や欲望が潜む方向へ注意深く前進する。
「チャレンジして失敗することを恐れるよりも、何もしないことを恐れろ」。 欲望がある限り不安は生じる。 不安が消え去るのを待つのではなく、小さな一歩でも慎重に進んでみよう。 (神田東クリニック院長 高野知樹)
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不安は前に進むための安全装置。 不安は生きるのに欠かせない本能的な機能。 不安は願望・欲望の裏返し。 不安の対処は「回避」と「突入」の2つ。 回避は一時的にはホッとするが、願望や欲望から遠ざかる。 不安への対処で望ましいのは突入である。 不安を感じたまま願望や欲望へ注意深く前進する。 不安が消え去るのを待つのではない。 小さな一歩でも慎重に進む。
どの言葉もドスンドスンと胸に響いてくる。 不安から逃げてはいけない。 逃げていては問題解決にはならない。 逃げていては後悔が残るだけだ。 とにかく一歩を踏み出そう。
行動は最高の治療法だ 疑いも恐れも 心配も不安も 吹きとばしてしまう (ジョージ・シン)
2025.10.11
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