先週土曜日、9月20日のエッセイで「なやみのとびら」と題して書いた。 「なやみのとびら」は、『日本経済新聞』土曜日版「NIKKEIプラス1」に連載されている、読者からの相談コーナーである。
今日4日の土曜日、「なやみのとびら」が面白く、自分のことに重ねて何度も首肯し、嬉しく楽しく読んだ。
【相談】
「妻のアドバイスにうんざり」 兵庫県・70代・男性
妻は友人らとよくランチに出かけます。 私は交友関係が狭く、妻から「交際範囲をひろげたら」と言われ、うんざりします。
【回答】
「笑顔で負けられる大人に」 回答者・石田衣良・作家
リタイア後によくある悩みですね。 ぽつんと1人で家にいる。 そこで妻から「(できるなら)あなたももうすこし交際関係を広げてみたら(わたしみたいに)」。 完全に上から目線のアドバイスです。 現役時代、さんざん人間関係で苦労してきたのに、新たな交際なんてもうこうむりたいのが、男性側の真実です。 堂々と胸を張り、ゆうゆう独立自尊を楽しんでください。 どうせ1人で生まれ、1人で死ぬのです。 残された人生くらいワガママに暮らしても、バチは当たりません。 欠点を直せる人間なんて、ほとんどいないのですから。 次から奥さんに、余裕の笑みで返しましょう。 「ぼくは1人が好きなんだなあ」 笑顔で負けられる大人になろう。
《神尾》
ズバリ! その通りだ。 妻に何を言われようが余計なお世話である。 ましてや上から目線で偉そうにされてたまるか。 現役時代の苦労や我慢が分かってたまるか 残された大切な人生好きなように生きて行くさ。 オレは1人でいることが趣味なんだ。
「独立自尊」
独立して自分の尊厳をたもつこと(三省堂・国語辞典第四版) 独立して世に処し、自己の人格と威厳を保つこと(岩波書店・広辞苑第三版)
2025.10.4
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