■ 投稿作品に勉強させられた2025.12.13


今日13日の福井新聞の読者投稿欄「こだま ひろば」に感心した。
何に感心″したのか。
O氏(76歳)の投稿作品を読んでのことだ。

原稿用紙1枚(400字)に書かれた内容が、真綿に水が沁み込むように頭に入ってくる。
投稿として文章にそつがなくこれは名文だ″と直観したのだ。
全文を紹介しよう。

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「後世に残したい大切な『手紙』」

デンマークの国営郵便サービス「ポストノルド」が今年末で手紙の配達業務を終了するという。
400年にわたる同国の手紙サービスが幕を閉じようとしている。

以前、金沢のちいさな町を舞台にした「手紙」という映画をみた。
古谷一行さんと風吹ジュンさんが、30年間一途に郵便配達をする局員の夫婦役で出演されていた。
手紙は人と人を結ぶ大切なツールで、どんなに時代が変わっても残しておきたいものと、この作品から感じ取った。

郵政民営化という大きな転換期を経て、日本の郵便事業も大きく変わってきた。
料金は昨年10月に値上げされ、封書は110円、はがきが85円になった。
今年の年賀郵便物の元日配送物数は4億9100万通と前年比66.0%で、過去5年間で最大の減少率となっている。

日本でももしかして、ポストが消える日が来るかもしれない。

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曲がりなりにも文章を書く者としては、こういう文章が書けたらと願わずにはいられない。

後世に残したい大切な「手紙」について、海外の事例、「手紙」という映画、郵政民営化を通して、日本でポストが消える日が来るかもしれない、と憂いている。
これらのことが無駄なく、的確な文章で、読みやすく、分かりやすく、きちんと書かれているのだ。

この投稿者は相当な書き手だと見た。
76歳という年齢からすると、仕事はしていないのだろうと推察する。
現役のときは書くことに関する仕事だったのかもしれない。
まさか新聞社ではないと思うが、それに近い立場だったのか。
それとも書くことが好きで日々励んでいるのか。

大いに勉強させられた次第である。

2025.12.13




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