■ 読めるかな? 書けるかな? そのC2026.3.20


「読めるかな? 書けるかな?」も4回目になった。
前回書いたように、今回も植物に関する漢字を取り上げたいと思う。

 『読めない漢字の読本』
 尚学図書・言語研究所 編集
 小学館 発行
 1990年7月20日

この本には余りにも多くの「読めない漢字」が取り上げられている。
しかも、そのどれもが面白い″のである。
すべてを紹介できればいいのだが、それには大変なページ数を要してしまう。
したがって、今回も、より面白く興味深いものを、あれこれ迷いながら選んだ。

◆桔梗(ききょう)

「ききょう」は旧盆の墓参りの頃に咲く。
私の好きな花のひとつで、高貴な紫と清楚な白がある。
この花は、これまた私が好きな明智光秀の家紋になっている。
読むのは問題ないが書くのはチョット難しい。

◆胡瓜(きゅうり)

「きゅうり」は年中スーパーの棚から絶えることがない。
夏野菜で子どもの頃、畑から採ってきて梅干しを添えて齧(かじ)ったものだ。
「きゅうり」はだれもが好きで、だれでも読めるが、書ける人は少数派だろう。

◆蒟蒻(こんにゃく)

おなじみの「こんにゃく」だが、これを読めても、書ける人は生産者とコンニャク業者ぐらいのものだろう。
「こんにゃく」のピリ辛炒めは母の得意料理で大好きだった。
自分にはどうしてもあの味が出せない。

◆山茶花(さざんか)

わが家の垣根は、紅色の「さざんか」である。
12月から3月にかけて咲き続け、殺風景な冬に彩(いろどり)を添えてくれる。
「山茶」と書くので「茶」の仲間と思うが、「ツバキ」の仲間である。
身近な木花なので、読めるし、案外書けてしまうのではないだろうか。

◆甘藷(さつまいも)

これは、だれだって「さつまいも」とは読まず、「かんしょ」だろう。
「甘藷(かんしょ)」は漢語で、薩摩芋(さつまいも)ないしは「さつま芋」とした方がすんなりとくる。
その読みばかりでなく、書くのも、非常に紛らわしい漢字だ。

◆百日紅(さるすべり)

夏から秋の木花で紅とピンクの花を咲かす。
この漢字はよく見かけるから、読める人が多いと思う。
だが、書ける人はどれだけいるだろう。
木の肌がスベスベして猿が滑り落ちるというのが語源とのことだ。
だから「猿滑」と書くこともあるらしい。

◆山椒(さんしょう)

うなぎのかば焼きにひとふりする、あの香り高い「さんしょう」だ。
瓶のラベルにはひらがなでも漢字でも書かれている。
だれでも読めるし、書ける人もいるだろう。

◆椎茸(しいたけ)

天然の椎茸を採って食べたことがあるが、栽培したものより風味と味が濃いと感じた。
手の平ほどのものを焼き、軽く醤油をかけたステーキは贅沢で旨い。
椎茸の読みも書きも、それほど抵抗はないと思う。

◆蕎麦(そば)

福井に住む者にとって蕎麦といえば「おろしそば」だ。
長野の信州そば、島根の出雲そば、新潟のへぎそば、有名な蕎麦は各地にあるが、掛け値なしに越前そばが一番旨い。
そんな「蕎麦」だが読むのは問題ないが、書けといわれると「蕎」の字に苦戦する人が多いのではないだろうか。

◆土筆(つくし)

これは読めるし書けるだろう。
「つくし」のことを「土筆」と書く、まさにその形状からして「つちのふで」である。
昔の人は、なんて素直で素敵な命名をしたものだろう。
3月、もうそろそろ土筆がちょこんと顔を見せてくれる。

まだまだ書ききれないものがあるので、次も植物編を続けようと思っている。

2026.3.20




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