石川県との県境近く、国道305号線沿いの「道の駅 蓮如の里あわら」の向かい側に、「eXcafe吉崎鳳凰閣(イクスカフェよしざきほうおうかく)」がある。
京都の嵐山と祇園にある「eXcafe(イクスカフェ)」の姉妹店だ。 団子を小さな七輪で焼いて食べる「ほくほくお団子セット ¥1,540」が看板商品らしい。 148席もあるのに窮屈感の全くない、店内の広さに驚く。
このカフェに初めて行ったのは、今年8月16日、旧金津町の仲間と旧坂井町の仲間の墓参りしたときだった。 墓参りだけして帰ってしまうのが物足りなく、ドライブしようということになった。 仲間の墓から、芦原温泉街を抜け、波松の村を通り、芦原ゴルフクラブのコース脇を抜け、305号線に合流すれば、もう吉崎だ。 仲間は車で出掛けるのが趣味のような男で、あちこちの道路を隈なく走っている。 私はこの日のコースは初めてで、興味深く楽しいものとなった。 8月18日のエッセイで、この日のことを書いている。
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われわれは、この蓮如上人記念館に併設された「eXcafe吉崎鳳凰閣」で、お茶を飲みながら語らった。 目の前に広がる北潟湖と鹿島の森のパノラマが素晴らしく、心行くまで楽しんだ。 日頃ほとんど飲まないコーヒーが美味しかった。 仲間はアイスティをストローで、喉を鳴らしながら飲んでいた。 北潟湖水面のさざ波に目をやると、心が吸い込まれ、頭の中が空っぽになり、癒される。 550円の一杯で2時間以上も粘ってしまった。
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このカフェが気に入ってしまい、昨日も昼食を終えてから、一人で305号線をドライブし訪れた。 ドアに前に立つと2人連れの客が出て行った。 広い店内にはほかの客はいない。 どうやら自分だけの貸し切り状態になったようだ。
北潟湖と鹿島の森の絶好のパノラマを目の前に観る、ベストポジションといえる席に座ることができた。 センスのいいユニホームがお似合いの女性がやってきた。 「ホットコーヒー ¥550」を注文すると、スマホのカメラをパノラマに設定し、数枚撮影した。
コーヒーがきたのであわてて席に着き、撮ったものを確認した。 珍しく満足のいくものが撮れていた。 コーヒーの最初の一口が、いつも以上に旨かった。
自分一人の静かな店内に、外国語で流れるBGMが日常を忘れさせてくれる。
さざ波の湖面には、名の知らない水鳥が5羽6羽と遊んでいる。 その向こうには鹿島の森がこんもりとして、その右には塩屋の集落が、左には芦原ゴルフクラブのコースが見える。 鹿島の森の左端には、遠く、大聖寺川が日本海に流れ込む塩屋の海岸の防波堤が見える。 ときおり防波堤を打ち上げる白い波に、目を見張った。 ゴルフコースの下の湖岸には、引き上げられた白いボートが行儀よく並んでいる。
そんな風景に見とれていると、心が青空に浮ぶあの雲になったようでふわふわしてくる。
止まってしまったような贅沢な時間・・・・・・ 全てを忘れさせてくれる贅沢な空間・・・・・・
至福の時はあっけなく終わった。 残酷に終わらされてしまった。
男女の2人連れ、学生だろうか。 大きな足音を立て近くの席に着いた。 間を置かずにベトナム人だろうか。 2人の若い男が、男女連れの隣りのボックス席に座った。
それらに追い打ちをかけたのが、三世代の家族連れ(と思われる)6人だ。 小さな子供が2人キャー ギャー″と騒ぐのだから堪ったものではない。
1時間のコーヒータイム、満足度120%は最初の20分だけ、中程の25分は70%、最後の15分は30%、になってしまった。
しかし、まあ、20分もの間、静かな店内と素敵なBGMを独占できたのだから、良し″としよう。
2025.12.10
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