防衛力強化のための増税が4月から始まる。 消費税などの減税や新たな施策が議論される場合、その財源はどうするかということが問題になる。
1972(昭和47)年7月から74(同49)年11月までの田中角栄内閣の頃、日本は高度経済成長の末期にあった。 74(同49)年、田中内閣は道路五ヶ年計画の財源不足を補うため、ガソリン税に2年間の暫定税率を課した。 ところが、2年どころか昨年末まで50年間も課税が継続された。
戦争と同じで、課税も始めるのは簡単だが、止めるのは難しいものなのだ。 この度の防衛増税も、止めるどころか、さらに加速されていくことになるだろう。
米国のトランプが、同盟国に国防費の増額を求めてきている。 それが国内総生産(GDP)比5%までというのだから驚く。 当の米国が3.42%(2024年)でしかないのだからあきれてしまう。
因みに同盟各国は次の通りである。 英 2.28% 仏 2.05% 独 1.89% 伊 1.61% 日 1.37% 加 1.31% 日本のGDPは約600兆円で、防衛費は8兆7千億円である。
このような背景の下、防衛費増額のために4月から増税が始まるのだ。 次の3税を対象に27年度の1年間で1兆円強を増税。 一連の増税で1兆3千億円の計画である。
【たばこ税】税収増2,120億円
4月と10月に加熱式のみ1箱20円〜50円増税。 2027年4月、28年4月、29年4月に紙巻を含む全体を1本0.5円ずつ増税。
【法人税】税収増8,690億円
法人税額から500万円を差し引いた額の4%を増税。
【所得税】税収増2,560億円
2027年分から、所得税額の1%を増税。 既存の復興特別所得税は1%下げ47年分まで延長するのでトータルで増税。
消費税減税が叫ばれる一方で、これらの増税がなされる。 政府自民党が消費税減税を2年間限りとするのも、ここらに遠因があるように思えてならない。
トランプの国防費増額要求は、自分の国は自分で守れということに他ならない。 これまで日本は自国防衛にあって米国に寄りかかってきた。 それがここ数年、防衛費1兆円増額を続けてきている。 中国・ロシア・北朝鮮はもとより、韓国との竹島領土問題などのことを憂慮すれば、防衛力強化は必要だと考える。
ただそれが、この国の財政をいかに圧迫し、憲法9条改正軍国主義復活があるか、に想いを馳せるといたたまれない。 衆参両議会が大政翼賛会化に走り、「進め一億火の玉だ」のスローガンを掲げるようになってからでは遅い。 おおげさではなく、島国日本の国民性には根底にそれがあるのだ。
日本人だけでなく、だれもが兵器を持てばぶっ放したくなるし、やられればやりかえしたくなるものだ。 それが戦争というもので、始めるのは簡単だが止めることは難しく、泥沼に嵌まりこんでしまうのだ。 その現実をリアルタイムで、我われはこの地球上にいくつも見ている。
ロシアのプーチンと米国のトランプが、あちこちでドンパチやっている。 中国の習近平と北朝鮮の金正恩も、ドンパチやりたくてウズウズしている。 それらを横目に、英・仏・独・伊・加に加え、日本も軍事費増額に走っている。 今各国は、第三次世界大戦のスタートラインに向かっているように思えてならない。
2026.3.7
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