■ 前橋市長選は 事件であり 出来事だ2026.1.14


群馬県の県都、前橋市の市長選に、あの小川晶氏が当選した。
既婚の男性職員とのラブホ問題で辞職したにも拘らず、再度立候補し、堂々の再起を果たした。

まさかとは思っていたが、実質上の対抗馬である丸山彬氏を、1万票以上も引き離してしまったのだ。
故長嶋茂雄の造語「メークドラマ」を彷彿とさせる。
我われ国民は、ラブホ問題発覚から今回の選挙結果まで、まさにそのドラマを楽しませてもらった。

いやこれはドラマではないし、ましてやメークされたものでは決してない。
現実に起こった事件なのだ。
もちろん犯罪ではないし、現実に起こった出来事なのだ。
しかも、日本中が関心を持つ劇場型の出来事だ。
この一地方都市の市長選に、どれだけ多くの国民が注目したか。
稀有なことだ。

何と云っても話題性が半端ではない。
女性市長が既婚の男性職員とラブホ通いをしていた。
ギョッとさせられるし、そのドラマ性に興味を持ってしまう。
女性市長は42歳の若さで、清楚なイメージだし、弁護士でもある。
主役として申し分がない。
誰もが、市長も職員もうまいことやっているなあ、と羨ましいやら、腹が立つやら、野次馬根性そのものになった。

そこに、この主役の引き立て役が現れた。
群馬県知事の山本一太氏だ。
参院議員を4期務め、群馬県知事に転身し2期目である。
無所属ではあるが、実質、根っからの自民党だ。
出身大学が小川氏と同じ中央大学法学部というのが、因縁めいていて面白い。

その山本知事が、ラブホ問題発覚以降、小川市長をこれでもかとバッシングし続けてきた。
余りにも執拗で、同じ県の現役知事かと疑うほどのものだったから、それが裏目に出た。
彼が立てた対抗馬丸山氏への反発を呼び、小川氏への同情票を呼び込んでしまったのだ。
予想外の結果に、歯がみせずにはいられなかったことだろう。

そればかりか、今後の群馬県政運営と県都前橋市の関係に、大きな齟齬を招来してしまった。
忘れていけないのは、小川氏は1期目の市長選では、立憲民主・国民民主・共産・社民党の推薦を受けて当選している。
これに対し対抗馬の山本龍氏は、自民・公明党が推薦していた。
そのときの因縁が、山本知事の激しい闘争心を煽ったのではないだろうか。

ただ一つ、気になるのは投票率である。
有権者270,839人の内、投票行動をしたのは126,344人で、投票率が47.32%でしかない。
あれだけ騒がれて、全国から注目を浴びた前橋市長選にも拘らず、無視した有権者が144,495人もいる。
市長選と言えば一番身近な首長選びではないか。
前橋市の有権者の意識の低さが不思議に思えてならない。

今回の前橋市長選に関してマスコミでは、多くの論客や専門家がそれぞれの立場から、様々な論評を展開している。
私はそれらに応じて論ずるほどの力は、持ち合わせてはいない。
そこでこのことを、事件であり出来事であると捉えて、自分なりの見解を書かせていただいた。

2026.1.14




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