■ 甦った「虎に翼」2026.3.21


2年前のNHK連続テレビ小説「虎に翼」が甦った。

3月15日「虎に翼 総集編1〜4回」が連続して放送された。
3月20日 新作「虎に翼スピンオフ 山田轟法律事務所」が放送された。
来年2027年には 映画「虎に翼」が公開される。

NHKで「虎に翼」の放送が始まり、日本で初めての弁護士・裁判所長になった三淵嘉子の物語に釘付けになってしまった。
新作「虎に翼スピンオフ 山田轟法律事務所」も、山田よね役土居志央梨の熱演に引き込まれてしまった。
もちろん、轟太一を好演した戸塚純貴もよかった。
映画「虎に翼」が待ち遠しい。

本も出版され興味深く読んだ。

「三淵嘉子 日本法曹界に女性活躍の道を拓いたトラママ」青山誠 角川文庫
「三淵嘉子 日本初の女性弁護士」長尾剛 朝日文庫
「裁判官 三淵嘉子の生涯」伊多波碧 潮文庫
「原爆裁判 アメリカの大罪を裁いた三淵嘉子」山我浩 毎日ワンズ
「三淵嘉子・中田正子・久米愛 日本初の女性法律家たち」佐賀千惠美 日本評論社

NHKで「虎に翼」が放送されているとき、これはと思い″録画した回があり、今でもときどき観て楽しんでいる。
脚本は吉田恵里香によるものだが凄い″のひとことに尽きる。
その感動を伝えたいと文字起こし″したので、是非読んでいただきたいと思う。

『虎に翼』126回(最終週)2024.9.23
 裁判長 桂場等一郎:松山ケンイチ
 弁護士 山田よね:土居志央梨
 弁護士 轟太一:戸塚純貴

「裁判長 桂場等一郎」
開廷します。

「弁護士 山田よね」
本件は誰の目から見てもわかり切っていますので、回りくどい前置きはしません。
刑法第200条尊属殺の重罰規定は、明らかな憲法違反です。
昭和25年に言い渡された刑法第200条の最高裁高検判決、その基本的な理由となるのは人類普遍の道徳原理。
はて、本件において道徳の原理を踏みにじったのは誰か。
尊属である父を殺した被告人ですか。
それとも家族に日常的に暴力をふるい、妻に逃げられ、娘を強姦し続け子を産ませ、結婚を阻止するために娘を監禁した被害者である父親ですか。
暴力行為だけでも赦しがたいのに、背徳行為を重ね畜生道に堕ちた父親でも彼を尊属として保護し、子供である被告人は服従と従順な女体であることを要求されるのでしょうか。
それが人類普遍の道徳原理ならば、この社会と我々も畜生道に堕ちたと言わざるを得ない。
いや、畜生以下、糞だ。

「裁判長 桂場等一郎」
弁護人は言動に気をつけるように。

「弁護士 轟太一」
不適切な発言でした。
お詫びいたします。
いけ、山田。

「弁護士 山田よね」
憲法第14条はすべての国民は法の下に平等であるとし、第13条にはすべての国民は個人として尊重されるとある。
本件は愛する人と出会った被告人がすべての権利を取り戻そうとした際、父親から監禁と暴力による妨害を受けた結果であります。
当然、正当防衛もしくは過剰防衛に該当する。
もし今もなお尊属殺の重罰規定が憲法第14条に違反しないものとするならば、無力な憲法を、無力な司法を、無力なこの社会を嘆かざるを得ない。
著しく正義に反した原判決は破棄されるべきです。
以上です。

「判決」
昭和47年4月、最高裁は上告を受理した後、昭和48年4月に桂場を中心とした15人の裁判官による大法廷が開かれ、「懲役2年6カ月、執行猶予3年」の判決が下された。
同時に「尊属殺に関する刑法200条は、普通殺に関する刑法199条の法定刑に比べて著しく差別的であり、憲法14条1項に違反している」と認められた。

(刑法第200条)
自己又ハ配偶者ノ直系尊属ヲ殺シタル者ハ死刑又ハ無期懲役ニ処ス
1995年(平成7年)に刑法から削除された。

(憲法第14条)
すべて国民は、法の下に平等であって、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない

(憲法第13条)
すべて国民は、個人として尊重される
生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする

2026.3.21




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