■ 「男と女 恋愛の落とし前」K2026.2.13


「唯川恵『男と女 恋愛の落とし前』新潮新書」

生物の世界には雄と雌がいる。
人間世界にも男と女がる。
男には女を魅きつける何かがあるし、女には男を魅きつける何かがある。

それは究極のところ、男らしさであり、女らしさであろう。
そのらしさ″には多くの側面があり、男であれ女であれ、相手に求めるらしさ″には違いがある。
そのらしさ″の相性が合致すればカップルが誕生し、行き着く先は結婚ということになる。

ところが、中にはそれが不幸の始まりとなるケースもある。
そんな愛憎は多くのドラマを生む。

このシリーズもいよいよ最終回、その最終話の第12話を書こう。

第12話
魅力と魔力、依存と洗脳、危険は常にある
――それでも「恋愛はいいもの」と語る56歳

理恵さん58歳、映画会社広報部長のキャリアウーマンだ。
「私が32歳、夫は53歳、いつも機嫌のいい人で一緒にいると楽しいんです」
「ギャンブル狂で借金まみれ、『私はもうお金は貸さない』と宣言すると、夫が『わかった。もう頼まないよ』と背を向けたんです。私、パニックに陥って泣いてすがって『どうかお金を貸させてくだい』って」
ちょっと理解しがたい。
魅力というより、魔力のように感じる。もしくは依存、支配、それとも洗脳?
恋愛は常に盲信という危険を孕んでいる。
新しい彼は13歳下、「決め手は彼もまたいつも機嫌のいい人ってことでした」
「彼の事務所の女性に『こんなに歳が離れた男性と付き合うなんて気持ち悪い』と言われました」
「酔った彼女が彼に抱きついて『こんなおばさんと本気でやれるの?』と言った」
「私を気にして彼は『あいつ酒乱だから気にしないで。悪気はないんだ』と言うけど、さすがに不愉快になりました」
悪気のない女などいるはずがない、それが男にはわからない。
「私は時々彼に亡くなった夫の話をしていたけど、あんな凄い人と比べられているとのコンプレックスに圧し潰されそうだった、と言われました」
「私も彼を我慢させていたんですね。話し合いの結果、別れることになりました」
「次の恋はもっとうまくやれると思うんです」
彼女は自信に満ちて、その姿が実に格好よかった。

<神尾>
彼の事務所の女性に、「気持ち悪い」「こんなおばさんと本気でやれるの?」とまで言われても、動じるところがない。
理恵さんの自信、やはり女性は強いと思い知らされた。
男には、こんな自信に代わって、鈍感さがある。
だから男も、フラれてもフラれても、女を追っかけまわすのだ。

いくつになっても男は女を、女は男を求めるものだ。
恋愛は人生に、喜びと楽しさ、潤いをもたらす。
だがそれが破綻したとき、その代償と失うものは大き過ぎる。
そのことを覚悟すべきと、この本は教えてくれた。

12話に取り上げられた男と女たちは、人生にもし″が許されるなら、あのときに戻ってやり直したいと思っているのではないだろうか。
それは、高市自民が衆院選で圧勝(3分の2超)したより多い・・・・・・だろう。
いや、例外を除き、われわれ誰もが思っている筈だ。

2026.2.13




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