年末から昨日まで、仲間や竹馬の友などを亡くすという、暗い話が続いてしまった。 そこで今回は、明るい話題を取り上げることにした。 『福井新聞』2026.1.7の「こだまワイド」欄の投稿2つだ。
「誠実な駅員さん パッピー気分に」 男性(75歳)
私たち7人の同窓会旅行は北近畿を訪れ、紅葉や但馬の食を楽しむ充実した旅となりました。 道中、武生駅からの参加者が乗り遅れるパプニングは経路変更で無事合流でき、全員で行動できました。
旅の締めくくりには、特に心温まる出来事がありました。 帰りのハピライン武生駅では、夕方以降駅員がいない時間帯にもかかわらず、経路変更時に対応してくれた駅員さんが「昨日の切符変更の際に料金を多く受け取っていました」と丁寧に説明され、深いおわびのうえに返金してくれました。 利用者の控えをもとに乗車列車を割り出し、到着時間に合わせてわざわざ改札で待っていてくれたのです。
誠実で温かい対応に私たちは皆の琴線に触れ、旅の疲れが一気にほぐれ、社名通りパッピーな思いを味わいました。 ローカル鉄道ならではの人情が旅の思い出となり、思わず筆を執りました。
〈神尾〉 北陸新幹線が開通し、在来線がJRから第3セクターのハピライン福井に変わった。 特急のサンダバードとしらさぎがなくなり、確かに不便になったことは否めない。 ところが、普通列車と快速列車だけながら増便がなされ、敦賀金沢間の利用勝手が思いの外よくなった。 JRのときは電車より車で移動するのが当然だったのが、ハピラインになってからは車より電車にすることが多くなった。 増便に加え、駅員や乗務員との距離が近くなったことが起因しているように思う。 通勤通学の時間帯以外でも、乗車率が随分高くなったと実感している。
仲間と福井へ行くことがあると、以前は車に決まっていた。 それが今は電車で行って、用事が済めば「呑み会」を楽しんで、安心して電車で帰るようになったのだ。 「歩く会」で、無人駅を利用することも多いが、乗務員のおかげで不便を感じたことは殆どない。 「お客様に乗っていただく」という意識が高いようなのだ。 JR時代と違って、経営の危機意識と愛社精神のなせる業であろう。
「4歳の『はんぶんこ』」 女性(35歳)
私は現在、4歳の息子を育てている母です。 最近、息子とおやつを食べていた時に、あいにく一つしかなかったまんじゅうを、息子はきれいに半分に割って私に分けてくれました。
一人っ子で、家ではお菓子やおもちゃで常に心も満たされている状況のため、これまでは息子みずからが「はんぶんこ」をする機会がなかったように思います。 小さな手でまんじゅうを握った姿に、いとおしさと息子の優しさを感じたとともに、初めての「はんぶんこ」に、親としてうれしさで胸がいっぱいになりました。
日常での何げない一コマですが、いつのまにか、息子の社会性が育っていることを実感できた出来事でした。 きっと、保育園での集団生活において、おともだちと日々いろんなことを楽しく経験している証だと思います。 ご指導いただいている先生方には感謝しています。 これからも人を思いやり、心が優しい子に育ってくれることを願います。
〈神尾〉 私の孫も5歳の男の子で、幼稚園に通って2年になる。 幼稚園ではこの女性の息子さんのように、集団生活という中で社会性を身につけていることが分かる。 おはようの挨拶や2歳の弟へのちょっとした気配りなど、成長したことを実感させられる。 特に昨年七五三の祝いでは、羽織袴姿で剣を持ったポーズが、あまりにも決まっていて、男らしく成長したと思ったものだ。 まだまだ「はんぶんこ」するような場面を見ることはないが、いずれ弟や周りの人にそうすることになっていくだろう。
教えなくても、男兄弟の長男は兄として弟への気配りをするようになるし、やがて長男としての責任を自覚するようになる。 弟の方は、兄を長男として認めるようになるし、自分は弟であることを自覚するようになる。 私の兄がそうであったし、弟の私がそうであった。 それが自然の姿なのだ。
2026.1.9
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