■ 秋は秋らしく 四季あってこそ2025.11.4


11月である。
秋最中・・・である。
秋最中のはず・・・である。

ところが、朝起きると窓ガラスが結露している。
セーターを出し丹前を羽織る。
まるで冬のようだ。

日の日中は気温が上がり、ウォーキングしていると背中に汗が滲む。
Tシャツ一枚になり帰ってくる。
まるで夏のようだ。

いったい穏やかで過ごしやすい、あの秋はどこへ行ってしまったのだろう。
気難しくなった恋人を持て余し、優しくて可愛かった頃に思いを馳せる。
ここ数年、11月はそんな日々になってしまった。

私が子どもの頃、11月の文化の日をからめた連休をシルバーウィークといって、4月から5月にかけてのゴールデンウィークのように位置付けることがあった。
ところが、シルバーウィークは定着しなかった。
ゴ−ルデンウィークのように温暖で浮かれ気分にはなれないからだろう。

穏やかな秋はあっという間に過ぎ去り、寒い冬が目の前に来てしまった。
狂った気象がそうさせるのだ。
朝目覚めるとスマホの天気予報を確認する。
晴マークが並んでいれば、さあ今日はあれをしてこれをして、どこかへ出かけようかとウキウキしてくる。
雨や雲マークだと気分が落ち込んで、なにもする気にならない。

そもそもが気分屋の自分にとって、その日の天気はその日一日を決める重要な条件となる。
晴マークがみごとに並べば、徹底した書斎派人間であっても外に出たくなるし、身体を動かしたくもなる。
電車に乗り遠出して、古い町並みを歩いたりするのはこんなときだ。
もちろん、机に向かってもさあ読むぞ″と本に集中するし、さあ書くぞ″といいモノが書ける。

雨と雲マークが並んでも、書斎派人間は何も困らず、本を読んだりモノを書いたりして楽しく過ごせる筈だ・・・。
ところが全くそれはない。

書斎に籠(こも)っていても、外がどんよりとし雨でも降っていようものなら、気分までどんよりとして、本を読んでも頭に入らず、モノを書いても集中できない。
結果、イライラして投げやりになってしまい、ザラツイタ一日を過ごすことになる。
大好きな酒も、天気次第で旨くも不味くもなる。

やはり秋は秋らしくあって欲しいものだ。
春夏秋冬!
四季あってこそ、生活をエンジョイすることができる。

2025.11.4




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