■ 「男と女 恋愛の落とし前」@〜A2026.2.7


本棚に並んでいる本の背表紙を眺めていた。
すると次の本に目が止まった。

「唯川恵『男と女 恋愛の落とし前』新潮新書」

手に取ると帯に次のように書かれている。

35歳以下、閲覧注意!
男は世間体をとり
女は自分をとる
恋愛小説の名手が、大人の恋愛を一刀両断!

著者の、唯川恵は1955(昭和30)年生まれだから、私と3歳しか違わない。
直木賞作家で、コバルト・ノベル大賞や柴田錬三郎賞も受賞している。

この本は2023年10月発行だから、2年前に読んでいる。
本屋の新刊本コーナーで見つけた。
書名と帯コピーの衝撃的かつ過激さに、目が釘付けになってしまった。
迷わずレジに向かったものだ。

読み直してみたが、その衝撃度と過激度を、是非とも他人(ひと)に知ってもらいたくなった。
目次を読むだけで、言わんとすることが、教訓としてストレートに伝わってくる。
第1話から第12話で構成されている。

それぞれについて、感じたことをコメントしてみようと思う。
歳を重ねただけで、経験不足の自分にどこまでのことが書けるか。
自信はないが、文字に表すことで、自分の心の内が確認できるだろう。

第1話
不倫はするよりバレてからが本番
――不妊治療後にセックスに目覚めた47歳

結婚20年の夫婦で、不貞原因の離婚の場合、慰謝料は100万から300万が相場らしい。
彼がバレないよう慎重だったのは、彼女のことを思ってではない、自分を守るためである。
男は社会的な生き物であり、夫として、父親として、会社員の立場を何より優先する。
どんなに恋とセックスにとりつかれても、ひとりの女でありたいという願望の代償として、何を失い、誰を傷つけ、ダメージはどれほどのものなのか、それらを自覚しておいて欲しい。

<神尾>
慰謝料が案外安いので驚いた。
それはそうとして、著者が指摘するように、確かに男は社会的な生き物である。
この本の帯にあるように、男は世間体をとり、女は自分をとるものだ。
男は常に外に向かって自分を置いている。
それに対して、女は内に向かって自分を置いている。
まさに表裏の違いがある。
そんな二人の間に何かの障害が生じれば、お互いが納得する解決策などある筈がない。
男は逃げようとするし、女は縋(すが)ろうとするに決まっている。
泥仕合になるのは目に見えている。

第2話
恋愛体質の女に近づいてはいけない
――「他人の男」を奪い続ける44歳

「私って恋愛体質なんです」
彼女は恋愛体質だけでなく、略奪癖もあるらしい。
彼女のような女を友人に持ったA子は、「やらない後悔より、やる後悔の方がマシ」と、不倫に走るのである。
不倫はバレ、夫から離婚を突き付けられ、多額の慰謝料を請求され、子供たちの親権監護権まで取られてしまった。

<神尾>
恋愛体質とは、要は男好きのことで、その男に飽きると、取っかえ引っかえ男を捕まえ、止めようにも止められない女のことだろう。
普通の女が、そんな恋愛体質の女の真似をしては駄目だ。
まともに生まれた者が、そうではなく生まれた者のようには、できる訳がないのである。
男にも同じことがいえる。
女なしでは身体が持たないと、女を追いかけまわすのに天才的な男がいる。
そんな奴の真似などしては、A子のような目に遭う。
身の程をわきまえるということだ。

第3話からは、次に譲ろう。

2026.2.7




CGI-design