■ 氷山の一角2026.1.10


私たちは人を見るとき、氷山の一角を見るように、その人のほんの一部分しか見ていないのではないだろうか。
第一印象で、どんな人かを決めつけていないだろうか。

我われが目にする氷山は、その氷塊の13%でしかないといわれている。
氷山の水面下には全体の87%が隠れていて、それが13%の氷山を支えているのだ。

氷山の一角、すなわち第一印象は、その人の13%を知るだけでしかない。
たったそれだけのことで、異性に一目惚れしてしまう。
たったそれだけのことで、その人の良し悪しを判断してしまう。

一目惚れした相手と、首尾よく交際が始まったとしよう。
その人の眼、表情、仕草のすべてが素敵だ。
その人と話し合っているだけで、幸せいっぱいになる。
その人の良いところしか、見えなくなってしまう。
やがて成るべくして成って、愛の指輪を交換する。

さあそれからである。
氷山の水面下、第一印象の奥に隠れていた、87%の本性を知ることになるのだ。
こんな筈じゃなかった。
こんな人ではなかった。
次から次へと、その人の知らないところが見えてくる。
良いところならいいが、悪いところばかり。

実は良いところもたくさんあるのだが、悪いところばかりが見えて、その良いところが見えなくなってしまっている。
良いところが当たり前のことで、感動を忘れてしまったのだ。
そんな自分に気が付かないのだから、始末に悪い。

他の氷山、他の異性が輝いて見える。
あの人の眼、表情、仕草のすべてが素敵だ。
あの人と話し合ってみたいと思う。
あの人とどうにかなってみたいと思う。

私たち人というものは、何と愚かで、悲しく、残念な、生き物だろう。

2026.1.10




CGI-design