■ 危険な遊び2026.1.12


漫画家の黒鉄ヒロシをご存じだろうか。
常軌を逸したギャグマンガが格段に面白い。

その黒鉄が書くのだから、エッセイもハチャメチャに面白い。
そんな作品に『まいにちクローガネ』(角川文庫)というのがある。
タイトルまで黒鉄″にかけてクローガネ″としているのだから、なかなかの芸だ。
その中の「危険な遊び」に腹を抱えて笑ってしまった。
笑い涙が止まらなくて困った。

何の解説も論評もいらない。
とにかく面白い。
読んでいただければ解るはずだ。

「危険な遊び」

麻雀の最中、S君が、チョンボしたとき、「ワァー! ハズカシイ! 穴があったら・・・・・・入れたい」といった
カンジとタイミングが良くて、他にも続出し始めた。
マンガンを振る。
くやしい。
そこでひとこと。
「なんとしても、なんとしても、イチヤをむくいてやる」
一矢(いっし)の矢を「ヤ」と読むのである。
そのイチヤが、また変化をとげて、「なんとしても、なんとしても、イチヤを、イチヤを、あの人とむかえたい」

漢字を読み間違えて、会話の中に入れてみる。
例えば、境内(けいだい)とか、意図(いと)、案山子(かかし)である。
「お寺のケイナイを横切って畑に出ると、アンザンシが立っていた」
「そういうあなたのイズがわからない」
非常に危険な遊びである。
コイツアホか、と思われる一歩手前で遊ぶ訳である。

「清水(きよみず)」を「シミズ」とやってすぐさま、女性から注意された。
「ああ、キヨミズ・・・・・・だったんスか」
これでオシマイである。
お寺のケイナイでは、相手にも「ケイナイ」を連発され、もはや、とり返しがつかなくなり、こちらも最後までケイナイで通さなければならぬハメになった。

今、ことわざ間違いも検討中である。
「子はカスがいい」とか「石の上にも残念」とか。
子供にはバカにされ、女房にはケイベツされ、友には、あきれられる。
会社でやれば出世が止まる。
弁解しても、もはや聞いてはもらえない。

一人遊びの極致である。
これを男の遊びといわずして、なんというか。

◆今回はエッセイの体をなしていない。
恥ずかしながらお許しを願いたい。

◆蛇足ながら申し上げたい。
こんなにメンシロイ(面白い)本を読まないのは、絶対に損だと思う。

2026.1.12




CGI-design