■ オレたちに明日はない2026.1.27


友を3人も亡くしてしまった。

知らせがあると、すぐに枕元に駆けつけた。
白い布をめくると、血の気を失くした顔が目を閉じ、口を閉じて、まるで蝋人形になってしまっている。
あの笑顔も、あの目も、あの息遣いも、逝ってしまったのだ。
友とのことが走馬灯のように頭を巡る。
泣けて、泣けて、泣ける。
何でオレより先に逝ってしまうのだ。
涙が出て、涙が出て、涙が出る。
名前を呼ぼうにも声にならない。

友を亡くすとなぜ悲しいのか。
これまでの楽しかったこと、嬉しかったこと、良かったことばかりが思いだされる。
もうこれから一緒に笑ったり、呑んだりすることができない。
その過去と未来の喪失感が悲しませるのだ。
その無念と後悔とが一挙に襲ってくるのだ。

どんなに泣いたって、どれだけ涙を流したって、過去は取り戻せないし未来は望むべくもない。
その喪失感が自分を責めるのだ。
どんなに、気になっていたことを何とかしようとしても、どうすることもできない。
どんなに、これからああしようと思っていたとしても、どうすることもできない。
だから泣くことしかできない。
だから悔やむことしかできない。

人間は身勝手なものである。
そんなにやり残したことがあったなら、友があるうちにやればよかったのだ。
そんなにやりたいことがあったなら、友があるうちにやっておけばよかったのだ。

残された友は2人になってしまった。

一緒にやりたいことがあったら、今のうちにやろう。
また今度、また明日、などと先延ばししていると、泣くだけで、悔やむことしかできなくなってしまう。
「よくやったなあ。楽しかったなあ。あの世でも一緒にやろうな」
そう言って、泣かずに送り合おう。
そう言って、悔いを残さず送り合おう。

そう、オレたちに明日はないのだ。

(参考)
ネットで調べたら、亡くなった人の顔にかける白い布は、「打ち覆い(うちおおい)」とか、「面布(めんぷ)」というらしい。

2026.1.27




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